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NTTのニュース
*15:16JST コムシスHD:通信設備ほか社会基盤を支える事業を展開、強固な事業基盤と明るい市場環境ながら株価は割安
コムシスホールディングス<1721>は、2003年9月、日本コムシス、三和エレック(現 サンワコムシスエンジニアリング)、東日本システム建設(現 TOSYS)の3社の株式移転により設立された持株会社であり、現在は東証プライム市場に上場している。中核会社の日本コムシスは1951年に設立された。同社は通信インフラを中心に、日本のあらゆる社会基盤を支える事業を展開しており、「通信キャリア事業」「ITソリューション事業」「社会システム関連事業」の3本柱で構成される。全国の各エリアに統括会社を持ち、競争力を強化しながら事業規模を拡大してきた。売上構成比は、通信キャリア事業が5割弱、ITソリューション事業が約2割、社会システム関連事業が3割強である。NTT<9432>グループとは、人材交流も含めて深い信頼関係を築いており、NTT設備事業が売上高全体の約4割を占める。NTTが新たな技術や領域の取り組みを行う際には、計画段階から声がかかるといった協働事業者に近い存在であることが同社の大きな強みである。
通信キャリア事業は、通信各社の設備投資動向に業績が大きく左右される事業であるが、足元では、NTTの5G普及のためのインフラ投資や、NTTドコモによる通話品質向上を目的としたモバイル基地局建設投資が増えている。今後はさらに6GやIOWN(次世代光通信基盤)(※)の実装に向けた投資も見込まれている。ITソリューション事業では、通信インフラ事業で培った技術を基盤として、ハードとソフトを組み合わせたソリューション提供力が評価され、官公庁におけるネットワーク構築・システム開発などの大型の案件の受注が増加傾向にある。社会システム事業では、土木工事や電気・通信工事、再生可能エネルギー関連工事などを行っている。土木では市街地の無電柱化や下水管の修繕・施工など、電気・通信ではデータセンターなど大型建築物内の電気工事の受注を増やしている。再生可能エネルギー分野では、近年は小型の太陽光発電の設置案件が増加している。このように各事業領域において、今後の市場環境を踏まえた成長が期待されている。
(※)革新的技術を活用した高速大容量通信や膨大な計算リソース等を提供可能な、端末を含むネットワーク・情報処理基盤の構想
2025年3月期は、売上高614,631百万円(前期比7.6%増)、営業利益45,998百万円(同17.3%増)、当期純利益30,076百万円(同9.6%増)と、いずれも過去最高を記録した。ITソリューション事業と社会システム関連事業では大型案件の受注が進み、各事業で増収となった。利益面では、NTT設備事業のモバイル基地局関連の採算が改善したことに加えて、増収効果もあり、増益となった。営業利益率は前期比0.6ポイント上昇し、7.5%であった。
2026年3月期は、売上高620,000百万円(前期比0.9%増)、営業利益は45,000百万円(同2.2%減)、当期利益は31,000百万円(同3.1%増)を予想している。通信キャリアの投資計画やIT需要、データセンター案件など受注環境は堅調に推移しており、増収を見込んでいる。一方で、中期経営計画の初年度にあたるため、同社内のDX推進や人材投資など先行費用を織り込み、減益を予想している。
同社は2026年3月期から6ヶ年の中期経営計画「コムシスグループ2030ビジョン」を開始した。「通信基盤づくり×ITシステムづくり×社会システムづくり=無限の可能性、で新たな価値を届けるリーディングカンパニー」をありたい姿として掲げ、2030年度に売上高8,000億円以上、営業利益600億円以上、ROE10%を目標としている。また、そのさらに先には売上高1兆円を見据えている。
成長戦略として、6GやIOWN構想などの次世代技術への対応体制の構築や高品質なICTプラットフォーム・社会インフラの整備、ICT・DX領域におけるエンジニアリング力の強化などに注力し、6年間で2,000億円以上の成長投資を計画している。M&A戦略も積極的に展開し、新たなプレーヤーとの共創や既存事業とのシナジーを創出できる領域において、各事業分野での買収を検討していく。さらに、米国やインドネシアにおいては、顧客の海外事業の新たな展開に合わせて対応できる体制の構築を進めていく。
株主還元については、中期経営計画において総還元性向70%を目安とし、毎年5円以上の増配をコミットした。2025年3月期の年間配当は115円(前期比10円増)であり、2026年3月期は年間120円(同5円増)を計画している。自社株買いなどの追加的な還元策については、業績に応じて柔軟かつ機動的に対応していく考えである。一方で、同社の株価は、強固な事業基盤に基づく堅調な業績や、中長期的に明るい事業環境、明確な株主還元方針に比して、やや過小評価されている面がある。
<HM>
通信キャリア事業は、通信各社の設備投資動向に業績が大きく左右される事業であるが、足元では、NTTの5G普及のためのインフラ投資や、NTTドコモによる通話品質向上を目的としたモバイル基地局建設投資が増えている。今後はさらに6GやIOWN(次世代光通信基盤)(※)の実装に向けた投資も見込まれている。ITソリューション事業では、通信インフラ事業で培った技術を基盤として、ハードとソフトを組み合わせたソリューション提供力が評価され、官公庁におけるネットワーク構築・システム開発などの大型の案件の受注が増加傾向にある。社会システム事業では、土木工事や電気・通信工事、再生可能エネルギー関連工事などを行っている。土木では市街地の無電柱化や下水管の修繕・施工など、電気・通信ではデータセンターなど大型建築物内の電気工事の受注を増やしている。再生可能エネルギー分野では、近年は小型の太陽光発電の設置案件が増加している。このように各事業領域において、今後の市場環境を踏まえた成長が期待されている。
(※)革新的技術を活用した高速大容量通信や膨大な計算リソース等を提供可能な、端末を含むネットワーク・情報処理基盤の構想
2025年3月期は、売上高614,631百万円(前期比7.6%増)、営業利益45,998百万円(同17.3%増)、当期純利益30,076百万円(同9.6%増)と、いずれも過去最高を記録した。ITソリューション事業と社会システム関連事業では大型案件の受注が進み、各事業で増収となった。利益面では、NTT設備事業のモバイル基地局関連の採算が改善したことに加えて、増収効果もあり、増益となった。営業利益率は前期比0.6ポイント上昇し、7.5%であった。
2026年3月期は、売上高620,000百万円(前期比0.9%増)、営業利益は45,000百万円(同2.2%減)、当期利益は31,000百万円(同3.1%増)を予想している。通信キャリアの投資計画やIT需要、データセンター案件など受注環境は堅調に推移しており、増収を見込んでいる。一方で、中期経営計画の初年度にあたるため、同社内のDX推進や人材投資など先行費用を織り込み、減益を予想している。
同社は2026年3月期から6ヶ年の中期経営計画「コムシスグループ2030ビジョン」を開始した。「通信基盤づくり×ITシステムづくり×社会システムづくり=無限の可能性、で新たな価値を届けるリーディングカンパニー」をありたい姿として掲げ、2030年度に売上高8,000億円以上、営業利益600億円以上、ROE10%を目標としている。また、そのさらに先には売上高1兆円を見据えている。
成長戦略として、6GやIOWN構想などの次世代技術への対応体制の構築や高品質なICTプラットフォーム・社会インフラの整備、ICT・DX領域におけるエンジニアリング力の強化などに注力し、6年間で2,000億円以上の成長投資を計画している。M&A戦略も積極的に展開し、新たなプレーヤーとの共創や既存事業とのシナジーを創出できる領域において、各事業分野での買収を検討していく。さらに、米国やインドネシアにおいては、顧客の海外事業の新たな展開に合わせて対応できる体制の構築を進めていく。
株主還元については、中期経営計画において総還元性向70%を目安とし、毎年5円以上の増配をコミットした。2025年3月期の年間配当は115円(前期比10円増)であり、2026年3月期は年間120円(同5円増)を計画している。自社株買いなどの追加的な還元策については、業績に応じて柔軟かつ機動的に対応していく考えである。一方で、同社の株価は、強固な事業基盤に基づく堅調な業績や、中長期的に明るい事業環境、明確な株主還元方針に比して、やや過小評価されている面がある。
<HM>
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