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前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2025/12/09 05:20

倉元 <5216>  177円 (+50円、+39.4%) ストップ高

 倉元製作所 <5216> [東証S]がストップ高。同社は前週末5日の取引終了後、ペロブスカイト太陽電池事業について、15日を効力発生日とする新設分割により、新たに設立するKURAMOTOペロブスカイトに承継させることを決議したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。新設会社は100%子会社となる予定。倉元は11月17日、同事業を会社分割(簡易新設分割)により新設会社に承継させる基本方針を決議し、詳細については確定次第公表するとしていた。

免疫生物研 <4570>  1,695円 (+300円、+21.5%) ストップ高

 免疫生物研究所 <4570> [東証G]がストップ高。また、トランスジェニックグループ <2342> [東証G]やラクオリア創薬 <4579> [東証G]など、ここ急騰後に大きく売り込まれていた銘柄が揃って切り返す動きとなっていた。急反落場面では、仕掛け的な売りに誘導された信用買いの投げなどが下げを助長していたが、目先投げ一巡で売り圧力が低減した頃合いを見計らって、仕切り直しの買いが入った。前週末にみずほ証券が投資判断最上位で目標株価3800円で新規カバレッジしたHeartseed <219A> [東証G]が、大底圏から急速な戻りに転じていたことも、その他の値動きの激しいバイオ関連株の切り返しに火をつけた面もあった。

フォーカス <4662>  2,145円 (+308円、+16.8%) 一時ストップ高

 東証プライムの上昇率2位。フォーカスシステムズ <4662> [東証P]が5日続急騰、一時ストップ高となった。8日後場は同水準でカイ気配となっていた。同社は8日、筑波大学と出願申請をしていた「三次電池、IoT機器」が特許の認定を受けたと発表している。特許認定を材料視した買いが同社株を大きく押し上げた。三次電池は正極と負極の酸化還元電位の温度係数が異なることを利用し、わずかな温度変化で充電される電池。電力により充電される二次電池に対し、三次電池は環境熱で充電されるという。特許の登録日は11月28日で、発行日は12月8日となっている。

KLab <3656>  304円 (+30円、+11.0%)

 東証プライムの上昇率4位。KLab <3656> [東証P]が5日続急騰。前週末5日の取引終了後、アラブ首長国連邦の投資会社アルティメット・クラシック・インベストメント(UCI)やSun Asterisk <4053> [東証P]と資本・業務提携契約を締結したと発表した。UCIやサンアスタなどを割当予定先として新株を発行するほか、UCIなどを割当予定先として新株予約権を発行する。新株予約権が全て行使された場合の希薄化率は、新株発行分をあわせて議決権ベースで最大41.01%の希薄化が生じる見通し。希薄化懸念から寄り付き後は売りがかさんだものの、提携効果を期待した買いが次第に優勢となった。KLabは手取り概算で約51億1155万円を調達し、ビットコイン及びETF(上場投資信託)などを含む金の購入のほか、新規大型モバイルオンラインゲームの開発・運営や新規事業の創出に充てる。UCIはKLabの筆頭株主となる。

月島HD <6332>  2,927円 (+264円、+9.9%)

 東証プライムの上昇率5位。月島ホールディングス <6332> [東証P]が続急伸。大和証券は5日、同社のレーティングを新規「2(アウトパフォーム)」でカバレッジを開始した。目標株価は3400円に設定した。中小型上下水道関連銘柄として注目しており、上下水道など日本のインフラ老朽化が深刻化するなか、国土強靱化計画により老朽化更新需要に期待している。

ココナラ <4176>  350円 (+30円、+9.4%)

 ココナラ <4176> [東証G]が8日ぶり急反発。前週末5日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を30万株(自己株式を除く発行済み株数の1.33%)、または1億円としており、取得期間は12月8日から来年2月28日まで。株主価値向上に向けた包括的かつ継続的な株主還元策の一環として実施する。

セリア <2782>  3,370円 (+230円、+7.3%)

 セリア <2782> [東証S]が急反発。前週末5日の取引終了後に発表した11月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比9.2%増となり、9ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数が同7.4%増と引き続き伸長したことに加えて、客単価も同1.7%増と上昇したことが寄与した。なお、全社売上高は同11.8%増と今期初めて2ケタ増となった。

ユカリア <286A>  941円 (+60円、+6.8%)

 ユカリア <286A> [東証G]が続急伸。前週末5日の取引終了後、富士通 <6702> [東証P]と同日付でヘルスケア事業領域における協業についての覚書を締結したと発表しており、材料視した買いが集まった。両社の知見やアセットを活用し、AIエージェントによる医療業務オペレーションの効率化をはじめとするサービスの検討を進めていく。

アイル <3854>  2,507円 (+138円、+5.8%)

 アイル <3854> [東証P]が急反発。前週末5日取引終了後、第1四半期(8-10月)連結決算を発表した。売上高は50億6400万円(前年同期比11.3%増)、営業利益は13億2500万円(同23.4%増)だった。継続的な大型案件の受注や仕入れ品値上げに伴う顧客提供価格の改定などが寄与。複数ネットショップ一元管理ソフト「CROSS MALL」における新規顧客の獲得や値上げなども奏功した。これが好感された。

エターナルG <3193>  3,360円 (+185円、+5.8%)

 エターナルホスピタリティグループ <3193> [東証P]が続急伸。前週末5日の取引終了後、26年7月期第1四半期(8-10月)の連結決算を発表した。売上高が125億6700万円(前年同期比14.9%増)、営業利益が8億8800万円(同21.9%増)、最終利益が7億6700万円(同78.9%増)だった。最終利益は中間期の計画を上回っており、業績の上振れを期待した買いが入った。収益基盤である国内においては地域統括会社を設立し、機動的かつ柔軟な経営を推進することで出店加速や店舗管理の効率化に取り組んでいる。加えて、今8-10月は特別利益として移転補償金約1億152万円を計上した。同時に開示した11月度の既存店売上高は前年同月比7.1%増となり、25年4月以来、8ヵ月連続で増収となっている。

堀場製 <6856>  16,150円 (+885円、+5.8%)

 堀場製作所 <6856> [東証P]が急反発。同時に昨年5月14日につけた上場来高値1万6225円も一気に上抜き、青空圏に突入した。分析器・計測器メーカーで幅広い分野での研究開発や品質測定で業界ニーズを捉え、業績も増収増益基調が続いている。そうしたなか、前週末5日取引終了後、香港の投資運用会社でアクティビストとして知られるオアシス・マネジメントが提出した大量保有報告書によると、オアシス・マネジメントの同社株の保有比率が9.90%と、5%を大幅に超過したことが判明。保有目的は「ポートフォリオ投資および重要提案行為」としており、同社株式の将来的な価値向上に向けた思惑が買いを誘導した。

カナモト <9678>  3,830円 (+160円、+4.4%)

 カナモト <9678> [東証P]が大幅反発。およそ1ヵ月半ぶりに年初来高値を更新してきた。前週末5日取引終了後、26年10月期連結業績予想について売上高を2210億円(前期比3.6%増)、営業利益を187億円(同7.7%増)と発表。7期ぶり最高益更新の見通しを示した。配当予想も100円(前期95円)としており、これを好感した買いが集まった。同時に発表した25年10月期決算は売上高が2132億6600万円(前の期比2.9%増)、営業利益が173億6900万円(同19.2%増)だった。公共工事の継続や都市再開発案件の進展などが寄与した。あわせて自社株買いの実施を発表した。取得上限は90万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.58%)、または30億円。期間は12月8日~来年6月30日。

サンリオ <8136>  5,607円 (+228円、+4.2%)

 サンリオ <8136> [東証P]が大幅反発。同社は8日、大分県にあるテーマパーク「サンリオキャラクターパーク ハーモニーランド」のリゾート化に向けた基本構想を発表。これが買い手掛かりとなったようだ。リゾート化に向けては、国内外問わず誰もが参加できるコミュニティ「ハーモニーランド未来共創室(仮名)」を立ち上げ、リゾート内の施設や装飾デザイン、グッズ、メニュー、移動手段などの開発をともに進めていく考え。雨や暑さを気にせず一年中快適に過ごせる大屋根の整備、ロープウェーや電動モビリティなど移動のしやすさを高める仕組み、新規施設やアトラクションのリニューアルなど、さまざまな要素を検討しているという。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探

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