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ヘリオスのニュース
*12:05JST 株式会社ヘリオス×著名投資家はっしゃん氏対談動画文字起こし(5)
ヘリオス<4593>
●はっしゃん
少し質問させていただいてもよろしいでしょうか。
私自身、どちらかというと“がん家系”のような面がありまして、実際にがんで亡くなった親族も何人かおります。それだけに、もし自分が将来的にがんを患ったとしても、本当に薬で治る時代というのは、自分が生きているうちに来るのだろうかと、ふと考えることがあります。少し抽象的な質問で申し訳ないのですが…。
■ヘリオス 鍵本様
私、来ると思いますよ。
●はっしゃん
えっ、本当ですか?
■ヘリオス 鍵本様
今の科学の進歩のスピード、そしてiPS細胞や遺伝子改変技術の発展の速さを見ると、私は、がんが治る時代は必ず来ると考えています。
iPS細胞だけではなく、抗体薬なども進化しています。また、最近では、患者さん一人ひとりの遺伝子情報を解析して、「どのような遺伝的特徴を持ったがんなのか」を特定できるようになってきました。
そういった技術の発展によって、がんはもはや「不治の病」というよりも、「共に生きながらコントロールしていく病気」へと変わりつつあります。実際、「がんと診断されても10年、20年と付き合いながら寿命をまっとうする」、そんな時代にすでに入りつつあるのです。そして、そこに新しい細胞を使った治療薬が加わることで、さらに治療の可能性が広がっていきます。たとえば、がんのタイプを詳しく調べた上で、「抗体薬で治療する」「iPS細胞由来の免疫細胞で治療する」「それらを組み合わせてアプローチする」といったように、患者ごとに最適な治療戦略を立てることができるようになると思います。
●はっしゃん
これは、ぜひとも自分が健康なうちにその時代が来てほしいですね。
■ヘリオス 鍵本様
頑張って進めてまいります。これが、我々が会社を立ち上げた大元の部分であり、最も重要なポイントになります。
ただし、このiPS細胞の実用化というのは、明日すぐに実現するような話ではありません。現在、我々は「NK細胞」を作成し、そこに遺伝子改変を加えることで、最高レベルのNK細胞の構築に成功しています。しかしながら、それを臨床段階に持っていくためには、まだかかる見込みです。こうした取り組みは着実に進めていきますが、一方で、上場企業として、iPS細胞や細胞医薬の実用化を“産業”として立ち上げるという使命を背負っている以上、我々は一刻も早く黒字化を実現し、細胞医薬を社会に届けて、事業基盤をしっかりと固める必要があると考えています。
その観点からも、iPS細胞“1本足打法”ではなく、すでに開発の進んでいる「骨髄由来の細胞」を取り入れる判断に至りました。そして昨年、全世界におけるその細胞の権利を、我々が取得することができました。これが、スライド中央にある「骨髄由来幹細胞」です。
そもそも“骨髄”とは何かといいますと、私たちの血管を流れる血液、この血液の“もと”となる細胞が、骨髄の中で作られています。また、免疫に関わる多様な細胞も、骨髄の中に存在しています。この骨髄由来の細胞を用いた医薬品の開発を、我々は今、重点的に進めています。
対象疾患は、ARDS(急性呼吸窮迫症候群、いわゆる重症肺炎)、脳梗塞、そしてアメリカでは、米国国防総省がすべての予算を拠出し、外傷に対する有効性を確認する第2相試験が現在進行中です。ここで言う外傷には、銃創や薬物中毒など、幅広いケースが含まれます。
それから、スライドの一番左側にあるのが「医療材料」です。我々は細胞医療を専門としている関係で、他社が欲しがるような技術資産を多数保有しています。たとえば、ユニバーサルドナーセル、あるいは当社が保有するiPS細胞そのものなど、さまざまな基盤技術があります。こういった技術は、必要とされる方々に対して、きちんとした形で販売していくという方針をとっています。
そして、最近分かってきたのが、我々が現在承認申請に向けて進めている肺炎や脳梗塞の治療薬、この製造過程において「副産物」が出てくるという点です。例えば、魚を買って家で調理される際、魚の汁や液が残りますよね。そして水槽でも、水を1週間に1回程度取り替えたりしますよね。それと同じように、細胞医薬品を製造する際にも、細胞を育てるための「培養液」を使います。この培養液は、一定期間ごと、たとえば3日おきに新しいものに交換する必要があります。栄養分を補うためです。
このとき、使用済みの培養液の中には、細胞が産生したさまざまな有用成分が含まれています。そして現在、この成分が美容分野や自由診療の領域で非常に高値で取引されているという実態があるのです。我々としても、この製造過程で大量に出る副産物を、これまで産業廃棄物として処分していたのですが、実はそれを「必要としている方々がいる」ということが分かりました。
そこで、まずは国内でアンドメディカル社と連携し、この培養上清液を提供する取り組みをスタートしました。現在は、実際に患者さんが使えるよう、品質確保や安全性確認をしっかりと進めているところです。おそらく今年の年末頃には、外販が開始できるのではないかと見込んでおり、この取り組みは、今後、当社にとって大きな収益の柱のひとつになると期待しています。
●はっしゃん
すみません、ここで少し質問してもよろしいでしょうか。
今ご説明いただいた内容を、ざっくり言うと、本来の目標は、病気を治すというところにあるわけですが、それだけを追い続けていても、やはり資金がいくらあっても足りなくなってしまう。そういった現実がある、という理解でよろしいでしょうか。
つまり、本来の目的を実現するためには、収益化もしっかり図っていかないといけない。
そのために、治療薬を開発する過程で出てきたもの、あるいは保有している技術など、利用できるものは活用して、売上を立てていく。そういった構造なんですね?
■ヘリオス 鍵本様
そういうことです。
●はっしゃん
ありがとうございます。
■ヘリオス 鍵本様
ありがとうございます。では、パイプラインについてご説明します。
現在、一番開発が進んでいるのが、スライド最上部にある「ARDS」です。正式名称は「急性呼吸窮迫症候群」と言いまして、専門用語としては少し長いですが、簡単に言えば“重症肺炎”のことを指します。
たとえば、コロナに感染して重症化し、最終的に亡くなってしまった方の多くが、このARDSに至っていました。このARDSという病気、一度この診断が下されると、おおよそ半数の方が命を落とすと言われる疾患です。我々は現在、このARDSに対する治療薬について、日本国内では承認申請の準備を進めています。そして米国においては、いよいよ第3相試験、いわゆる最終試験に入るフェーズに差しかかっており、巨大市場である米国での承認取得に向けた体制を整えているところです。
株式会社ヘリオス×著名投資家はっしゃん氏対談動画文字起こし(6)に続く
<MY>
●はっしゃん
少し質問させていただいてもよろしいでしょうか。
私自身、どちらかというと“がん家系”のような面がありまして、実際にがんで亡くなった親族も何人かおります。それだけに、もし自分が将来的にがんを患ったとしても、本当に薬で治る時代というのは、自分が生きているうちに来るのだろうかと、ふと考えることがあります。少し抽象的な質問で申し訳ないのですが…。
■ヘリオス 鍵本様
私、来ると思いますよ。
●はっしゃん
えっ、本当ですか?
■ヘリオス 鍵本様
今の科学の進歩のスピード、そしてiPS細胞や遺伝子改変技術の発展の速さを見ると、私は、がんが治る時代は必ず来ると考えています。
iPS細胞だけではなく、抗体薬なども進化しています。また、最近では、患者さん一人ひとりの遺伝子情報を解析して、「どのような遺伝的特徴を持ったがんなのか」を特定できるようになってきました。
そういった技術の発展によって、がんはもはや「不治の病」というよりも、「共に生きながらコントロールしていく病気」へと変わりつつあります。実際、「がんと診断されても10年、20年と付き合いながら寿命をまっとうする」、そんな時代にすでに入りつつあるのです。そして、そこに新しい細胞を使った治療薬が加わることで、さらに治療の可能性が広がっていきます。たとえば、がんのタイプを詳しく調べた上で、「抗体薬で治療する」「iPS細胞由来の免疫細胞で治療する」「それらを組み合わせてアプローチする」といったように、患者ごとに最適な治療戦略を立てることができるようになると思います。
●はっしゃん
これは、ぜひとも自分が健康なうちにその時代が来てほしいですね。
■ヘリオス 鍵本様
頑張って進めてまいります。これが、我々が会社を立ち上げた大元の部分であり、最も重要なポイントになります。
ただし、このiPS細胞の実用化というのは、明日すぐに実現するような話ではありません。現在、我々は「NK細胞」を作成し、そこに遺伝子改変を加えることで、最高レベルのNK細胞の構築に成功しています。しかしながら、それを臨床段階に持っていくためには、まだかかる見込みです。こうした取り組みは着実に進めていきますが、一方で、上場企業として、iPS細胞や細胞医薬の実用化を“産業”として立ち上げるという使命を背負っている以上、我々は一刻も早く黒字化を実現し、細胞医薬を社会に届けて、事業基盤をしっかりと固める必要があると考えています。
その観点からも、iPS細胞“1本足打法”ではなく、すでに開発の進んでいる「骨髄由来の細胞」を取り入れる判断に至りました。そして昨年、全世界におけるその細胞の権利を、我々が取得することができました。これが、スライド中央にある「骨髄由来幹細胞」です。
そもそも“骨髄”とは何かといいますと、私たちの血管を流れる血液、この血液の“もと”となる細胞が、骨髄の中で作られています。また、免疫に関わる多様な細胞も、骨髄の中に存在しています。この骨髄由来の細胞を用いた医薬品の開発を、我々は今、重点的に進めています。
対象疾患は、ARDS(急性呼吸窮迫症候群、いわゆる重症肺炎)、脳梗塞、そしてアメリカでは、米国国防総省がすべての予算を拠出し、外傷に対する有効性を確認する第2相試験が現在進行中です。ここで言う外傷には、銃創や薬物中毒など、幅広いケースが含まれます。
それから、スライドの一番左側にあるのが「医療材料」です。我々は細胞医療を専門としている関係で、他社が欲しがるような技術資産を多数保有しています。たとえば、ユニバーサルドナーセル、あるいは当社が保有するiPS細胞そのものなど、さまざまな基盤技術があります。こういった技術は、必要とされる方々に対して、きちんとした形で販売していくという方針をとっています。
そして、最近分かってきたのが、我々が現在承認申請に向けて進めている肺炎や脳梗塞の治療薬、この製造過程において「副産物」が出てくるという点です。例えば、魚を買って家で調理される際、魚の汁や液が残りますよね。そして水槽でも、水を1週間に1回程度取り替えたりしますよね。それと同じように、細胞医薬品を製造する際にも、細胞を育てるための「培養液」を使います。この培養液は、一定期間ごと、たとえば3日おきに新しいものに交換する必要があります。栄養分を補うためです。
このとき、使用済みの培養液の中には、細胞が産生したさまざまな有用成分が含まれています。そして現在、この成分が美容分野や自由診療の領域で非常に高値で取引されているという実態があるのです。我々としても、この製造過程で大量に出る副産物を、これまで産業廃棄物として処分していたのですが、実はそれを「必要としている方々がいる」ということが分かりました。
そこで、まずは国内でアンドメディカル社と連携し、この培養上清液を提供する取り組みをスタートしました。現在は、実際に患者さんが使えるよう、品質確保や安全性確認をしっかりと進めているところです。おそらく今年の年末頃には、外販が開始できるのではないかと見込んでおり、この取り組みは、今後、当社にとって大きな収益の柱のひとつになると期待しています。
●はっしゃん
すみません、ここで少し質問してもよろしいでしょうか。
今ご説明いただいた内容を、ざっくり言うと、本来の目標は、病気を治すというところにあるわけですが、それだけを追い続けていても、やはり資金がいくらあっても足りなくなってしまう。そういった現実がある、という理解でよろしいでしょうか。
つまり、本来の目的を実現するためには、収益化もしっかり図っていかないといけない。
そのために、治療薬を開発する過程で出てきたもの、あるいは保有している技術など、利用できるものは活用して、売上を立てていく。そういった構造なんですね?
■ヘリオス 鍵本様
そういうことです。
●はっしゃん
ありがとうございます。
■ヘリオス 鍵本様
ありがとうございます。では、パイプラインについてご説明します。
現在、一番開発が進んでいるのが、スライド最上部にある「ARDS」です。正式名称は「急性呼吸窮迫症候群」と言いまして、専門用語としては少し長いですが、簡単に言えば“重症肺炎”のことを指します。
たとえば、コロナに感染して重症化し、最終的に亡くなってしまった方の多くが、このARDSに至っていました。このARDSという病気、一度この診断が下されると、おおよそ半数の方が命を落とすと言われる疾患です。我々は現在、このARDSに対する治療薬について、日本国内では承認申請の準備を進めています。そして米国においては、いよいよ第3相試験、いわゆる最終試験に入るフェーズに差しかかっており、巨大市場である米国での承認取得に向けた体制を整えているところです。
株式会社ヘリオス×著名投資家はっしゃん氏対談動画文字起こし(6)に続く
<MY>
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