2026年の日経平均は50,500~59,000円!?イラク攻撃でヘッジ売りニーズも増す
*16:00JST 2026年の日経平均は50,500~59,000円!?イラク攻撃でヘッジ売りニーズも増す
■2025年度の総括と株価の推移
主要企業の営業利益は、事前の慎重予想を上振れて着地しました。円安による外需企業の利益押し上げに加え、生成AI関連需要が牽引した「電機・精密」や、価格転嫁が進んだ「内需・非製造業(建設、不動産等)」が好調を維持しています。
一方で、米国の関税政策の影響を強く受けた「自動車」などの輸送用機器は、大幅な減益となりました。
依然として地政学リスクや為替の変動、賃上げに伴うコスト増への対応が課題となっていますが、通期ベースでは多くの企業が増益の確度を高める上方修正を発表しています。
日経平均も4月の30,000円台半ばから年末にかけて50,000円を上回りました。2026年2月には、衆議院の解散総選挙による安定政権への期待、積極的な財政政策など高市政権(サナエノミクス)への期待が高まる格好で、日経平均は54,500円に迫る場面も見られました。選挙後は自民党の圧勝、高市政権の安定政権化が好感され、日経平均は59,000円超まで急騰しています。
ただ、2026年3月に発生したアメリカによるイラン攻撃は、世界経済に激震を走らせました。トランプ政権が断行した「壮絶な怒り(エピック・フューリー)作戦」により、イランの最高指導者ハメネイ師が死亡したとの一報は、金融市場を「リスクオフ(回避)」に陥れています。日経平均は一時54,000円を割り込むまで調整、ドル円も155円から157~158円へと円安に振れ、WTI原油先物は60ドル台半ばから70ドル台半ばまで上昇しました。
■2025年度通期および2026年度の業績と株価の想定レンジ
2025年度通期および2026年度ともに様々な業績予想が出ていますが、今期が前期並みからやや増益、来期が10%成長と置いた場合、日経平均53,500円は来期予想PERで約18倍です。国内株価指数はPERで13~15倍のレンジが平均的という認識を持っており、そうであればPERの約18倍は、来期2026年度で前期比2割程度の増益が織り込まれているということになります。なくはありませんが、達成にはややハードルが高そうだなという印象です。
仮に、デフレ脱却や企業の株式市場への向き合い方の変化から、国内の株価指数の上限がPER18倍に切り上がっているとすれば、日経平均53,500円は上限近辺ながら妥当なレンジ内となります。繰り返しになりますが、ややハードルが高そうだなと想定しながらも、2026年度の利益成長が10~20%成長に切り上がれば、日経平均59,000円が意識されるということになります。
以上が通常時での相場予想となりますが、アメリカのイラン攻撃で不確定要素が増大しました。原油価格が1ドル100ドル前後ともなれば、製造業は5%程度の減益圧力が発生すると予想もあります。製造業の国内上場企業に占める利益の割合は4割強となりますので、数%の利益下押し要因になりそうです。5%成長のPER18倍となる50,500円~上記の59,000円という大きなレンジで予想を立てるしかありません。
■今後はヘッジ売りニーズも増加
選挙通過で吹き上った水準、日経平均は徐々に過熱ゾーンと認識すべきでしょうか。
金融資産の保有状況によっては、売却やヘッジニーズも高まってくるでしょう。その場合は、指数ETF、信用取引、CFD、個別株オプション(かぶオプ)でヘッジすることになります。個別株オプションは、2025年の取引高が市場開設来最高を記録するなど、人気が高まっています。信用売りの損失が理論上で無限大なのに対して個別株オプションが損失を限定できること、一般的に信用取引よりも高い資金効率が理由でしょうか。
2025年のかぶオプ(有価証券オプションの愛称)の取引高は3,438,374単位となり、市場開設来最高を更新しています。また、同年の取引想定元本は約4,941億円となり、2014年の大阪取引所と東京証券取引所のデリバティブ市場が統合されて以来の最高値ともなっています。取引ランキング(想定元本ベース)のトップは、NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信<1321>のかぶオプであり、想定取引元本は904億円です。
リスクが顕在化すると想定して、個別銘柄のかぶオプのプットを買っておくことで保険をかけておくことも一考です。アメリカによるイラン攻撃(およびイラク周辺を含む地政学リスク)、円安、原油高で懸念されるのは、安全な航行が阻害される、または燃料費の急騰が直撃するであろう銘柄です。その中でかぶオプでヘッジできる銘柄は、日本郵船 <9101>、川崎汽船 <9107>、NIPPON EXPRESS <9147>となります。輸入物価上昇による採算悪化と消費減退が観測されるのであれば、セブン&アイ<3382>、イオン<8267>も厳しい状況となるでしょう。日経平均が調整するのであれば、寄与度の高い東京エレクトロン <8035>、アドバンテスト<6857>はさらに調整する可能性ありです。下がると申し上げている訳でなく、不透明な時期は予想もし難いので、ポジションをニュートラルに近づけることも一つの手です。その際、低コストなヘッジ手段として利用できるかぶオプは、一つの選択肢になり得ます。
<NH>
主要企業の営業利益は、事前の慎重予想を上振れて着地しました。円安による外需企業の利益押し上げに加え、生成AI関連需要が牽引した「電機・精密」や、価格転嫁が進んだ「内需・非製造業(建設、不動産等)」が好調を維持しています。
一方で、米国の関税政策の影響を強く受けた「自動車」などの輸送用機器は、大幅な減益となりました。
依然として地政学リスクや為替の変動、賃上げに伴うコスト増への対応が課題となっていますが、通期ベースでは多くの企業が増益の確度を高める上方修正を発表しています。
日経平均も4月の30,000円台半ばから年末にかけて50,000円を上回りました。2026年2月には、衆議院の解散総選挙による安定政権への期待、積極的な財政政策など高市政権(サナエノミクス)への期待が高まる格好で、日経平均は54,500円に迫る場面も見られました。選挙後は自民党の圧勝、高市政権の安定政権化が好感され、日経平均は59,000円超まで急騰しています。
ただ、2026年3月に発生したアメリカによるイラン攻撃は、世界経済に激震を走らせました。トランプ政権が断行した「壮絶な怒り(エピック・フューリー)作戦」により、イランの最高指導者ハメネイ師が死亡したとの一報は、金融市場を「リスクオフ(回避)」に陥れています。日経平均は一時54,000円を割り込むまで調整、ドル円も155円から157~158円へと円安に振れ、WTI原油先物は60ドル台半ばから70ドル台半ばまで上昇しました。
■2025年度通期および2026年度の業績と株価の想定レンジ
2025年度通期および2026年度ともに様々な業績予想が出ていますが、今期が前期並みからやや増益、来期が10%成長と置いた場合、日経平均53,500円は来期予想PERで約18倍です。国内株価指数はPERで13~15倍のレンジが平均的という認識を持っており、そうであればPERの約18倍は、来期2026年度で前期比2割程度の増益が織り込まれているということになります。なくはありませんが、達成にはややハードルが高そうだなという印象です。
仮に、デフレ脱却や企業の株式市場への向き合い方の変化から、国内の株価指数の上限がPER18倍に切り上がっているとすれば、日経平均53,500円は上限近辺ながら妥当なレンジ内となります。繰り返しになりますが、ややハードルが高そうだなと想定しながらも、2026年度の利益成長が10~20%成長に切り上がれば、日経平均59,000円が意識されるということになります。
以上が通常時での相場予想となりますが、アメリカのイラン攻撃で不確定要素が増大しました。原油価格が1ドル100ドル前後ともなれば、製造業は5%程度の減益圧力が発生すると予想もあります。製造業の国内上場企業に占める利益の割合は4割強となりますので、数%の利益下押し要因になりそうです。5%成長のPER18倍となる50,500円~上記の59,000円という大きなレンジで予想を立てるしかありません。
■今後はヘッジ売りニーズも増加
選挙通過で吹き上った水準、日経平均は徐々に過熱ゾーンと認識すべきでしょうか。
金融資産の保有状況によっては、売却やヘッジニーズも高まってくるでしょう。その場合は、指数ETF、信用取引、CFD、個別株オプション(かぶオプ)でヘッジすることになります。個別株オプションは、2025年の取引高が市場開設来最高を記録するなど、人気が高まっています。信用売りの損失が理論上で無限大なのに対して個別株オプションが損失を限定できること、一般的に信用取引よりも高い資金効率が理由でしょうか。
2025年のかぶオプ(有価証券オプションの愛称)の取引高は3,438,374単位となり、市場開設来最高を更新しています。また、同年の取引想定元本は約4,941億円となり、2014年の大阪取引所と東京証券取引所のデリバティブ市場が統合されて以来の最高値ともなっています。取引ランキング(想定元本ベース)のトップは、NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信<1321>のかぶオプであり、想定取引元本は904億円です。
リスクが顕在化すると想定して、個別銘柄のかぶオプのプットを買っておくことで保険をかけておくことも一考です。アメリカによるイラン攻撃(およびイラク周辺を含む地政学リスク)、円安、原油高で懸念されるのは、安全な航行が阻害される、または燃料費の急騰が直撃するであろう銘柄です。その中でかぶオプでヘッジできる銘柄は、日本郵船 <9101>、川崎汽船 <9107>、NIPPON EXPRESS <9147>となります。輸入物価上昇による採算悪化と消費減退が観測されるのであれば、セブン&アイ<3382>、イオン<8267>も厳しい状況となるでしょう。日経平均が調整するのであれば、寄与度の高い東京エレクトロン <8035>、アドバンテスト<6857>はさらに調整する可能性ありです。下がると申し上げている訳でなく、不透明な時期は予想もし難いので、ポジションをニュートラルに近づけることも一つの手です。その際、低コストなヘッジ手段として利用できるかぶオプは、一つの選択肢になり得ます。
<NH>
関連銘柄
| 銘柄 | 株価 | 前日比 |
|---|---|---|
|
57,830.0
(15:30)
|
+390.0
(+0.67%)
|
|
|
3382
|
2,072.5
(15:30)
|
+66.5
(+3.31%)
|
|
6857
|
25,710.0
(15:30)
|
+175.0
(+0.68%)
|
|
8035
|
41,790.0
(15:30)
|
+70.0
(+0.16%)
|
|
8267
|
2,046.0
(15:30)
|
+11.5
(+0.56%)
|
|
9101
|
5,541.0
(15:30)
|
+30.0
(+0.54%)
|
|
9107
|
2,607.5
(15:30)
|
-1.5
(-0.05%)
|
|
3,772.0
(15:30)
|
+11.0
(+0.29%)
|
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