明日の株式相場に向けて=3月相場も「二日新甫」で波乱の出足
名実ともに3月相場入りとなった2日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比793円安の5万8057円と5日ぶり急反落。前週は天皇誕生日の祝日の関係で4営業日にとどまったが、4日間すべて上昇し、この間に日経平均は2000円強水準を切り上げた。弱気が粉砕されたような状況下で、25日には何を衒(てら)うこともなく史上最高値を更新し、なお上昇基調が続いたわけだが、好事魔多しという言葉はこういう時のためにある。週明けは眼前の景色が一変、カウンターパンチで売りの洗礼を浴びる格好となった。日経平均は一時1500円超の下落で、ともすれば前週分の上げを大方消失させてしまうかの勢いでリスクオフに傾いた。3月相場は2月に続いて「二日新甫」であり、古来「二日新甫は荒れる」という相場格言が再び意識されるところではある。基本的に閏年を除いて2月と3月のカレンダーの並びは全く一緒である。したがって2月が二日新甫なら3月も二日新甫というケースが75%の確率で起こる。振り返って2月2日の日経平均はどうであったかと言うと、667円安と今日の相場と同様に波乱含みのスタートとなった。しかし、月間で締めてみれば何と5527円の上昇パフォーマンスを記録した。昨年10月に1カ月で7478円の急騰劇を演じたが、それに続く上げ幅である。2月相場は荒れるどころか、瞠目の強気相場であったわけだ。3月も2日からのスタートで初っ端に前月を上回る急落を余儀なくされたが、月間ではもう一段大きく上に放れても不思議はない。
ひとつ警戒されるのは、3月は圧倒的に外国人投資家が現物で売り越すパターンの多い月であるということだ。過去10年間を振り返って2021年以外は全部売り越しており勝率にして1割、ちなみに昨年の売り越し幅は現物で1兆5000億円近くに達した。今の高値警戒感と相まって投資家の気勢を削ぐアノマリーだが、これにはオチがあって4月は過去10年間で外国人投資家は20年を除き全部買い越している。9勝1敗で、何のことはない3月と4月はまさに合わせ鏡のように海外投資家の売りと買いの帳尻が合っている。ちなみに2月は外国人投資家の売買動向が特にどちらかに偏る傾向はないが、今年は第3週時点のデータで2兆円近く買い越している。3月は利食いを優先する順番かもしれないが、そこで悲観に沈んでいては4月相場の戻りに乗れないということになる。今月は仮に軟調相場であっても、それは買い場を探すチャンスと捉えるのがデータ的には妥当である。
きょうは、前週末の米株安に加え、その後の米国とイスラエルによるイランへの軍事攻撃が実施されたことを受け、先物主導で日経平均は大きく下値を探る展開となった。前述のように一時は1500円以上の下落を強いられ、その後は下げ渋ったものの戻し切れず、後場は鳴かず飛ばずの地合いとなった。外国為替市場では急速にドル高・円安方向に振れたが、特にこれが好感された気配はない。大引けはかろうじて5万8000円台に乗せて取引を終えた。
米国とイスラエルによるイラン攻撃は夜間ではなく日中行われたが、これはイラン側が交渉のテーブルについている状況下で行われたことを意味する。核協議が暗礁に乗り上げたから武力行使に出たというのが米国側の主張となるが、初めから相手が折れることのできない状況を作っておいて攻撃を仕掛けているようにも見え、表現は悪いがイラン側にすれば“騙し討ち”にあったような形かもしれない。イラン攻撃はトランプ米政権がエプスタイン問題などによって、思った以上ににっちもさっちも行かなくなっているところで、外に活路を求める半ばセオリー通りの動きであり、株式市場目線でそれほど驚きはない。だが、きょうの米株価指数先物の値動きを見る限り、短期で吹っ切れるような気もしない。日本にとって遠くの戦争は買いとなるかどうかだが、結局は米国株次第ということになりそうで、しばらくは買いポジションは浅めにしておくのが無難だ。
個別株は防衛関連に分かりやすく流れが来ている。順の流れになっていることを示唆する事象としては、前週前半まで上値の重かった三菱重工業<7011.T>が、にわかに陽線を連打してきょうは上場来高値を更新したことが挙げられる。川崎重工業<7012.T>やIHI<7013.T>など防衛三羽烏のほか、旧御三家の一角ともいえる石川製作所<6208.T>や、日本アビオニクス<6946.T>、東京計器<7721.T>なども波状的な買いが向かう可能性がある。このほか、放電精密加工研究所<6469.T>は押し目買い対象としてマークしたい。
あすのスケジュールでは、1月の失業率、1月の有効求人倍率、25年10~12月期法人企業統計、2月のマネタリーベースがいずれも朝方取引開始前に開示される。前場取引時間中には10年物国債の入札が行われる。後場取引終盤には2月の財政資金対民間投資が公表される。後場取引終了後には個別に国内ユニクロの既存店売上高が発表される。海外では2月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が発表されるほか、米国ではウィリアムズ・NY連銀総裁の講演が予定されており、その発言内容に耳目が集まる。なお、インド、タイ市場は休場となる。(銀)
出所:MINKABU PRESS
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