ギフトHD Research Memo(4):2028年10月期に売上高630億円、営業利益63億円を目指す

配信元:フィスコ
投稿:2026/02/16 11:34
*11:34JST ギフトHD Research Memo(4):2028年10月期に売上高630億円、営業利益63億円を目指す ■中期経営計画

1. 中期経営計画
ギフトホールディングス<9279>は、チェーンストアシステムをバックボーンに、「出店戦略」「人材育成」「PB商品」を強化することで、味・立地・サービスの相乗効果を最大化し、事業拡大と運営体制強化を推進している。また、これに近代外食チェーンとして不可欠な「DX推進」を加えた「事業拡大と運営体制強化+DX推進」を基本戦略に掲げ、中長期的な高収益・高成長を目指している。

基本戦略の遂行にあたっては、重点テーマを設定し、各課題に積極的に取り組んでいる。外部環境の変化に柔軟かつ迅速に対応するため、中期経営計画は毎期ローリングを実施している。これにより高成長を持続し、現中期経営計画(2026年10月期〜2028年10月期)では、2028年10月期に、国内1,194店体制、海外122店体制を構築し、売上高630億円、営業利益63億円を目指す。また、国内事業のオーガニックな成長と海外事業の積極展開を通じて、長期的に“世界のラーメン市場シェア50%”を獲得し、世界中の顧客に最高のラーメンを届けられる企業を目指している。


PB商品による品質の標準化など、チェーンストアシステムで成長基盤を確立
2. 基本戦略
(1) 出店戦略
出店戦略における店舗開発は、代表取締役社長及び専任スタッフが主導している。新規出店に際しては、候補地の競合状況、駅の乗降客数、商圏人口、通行量・交通量などの立地特性、ブランドとの親和性、投資回収率などを独自の厳格な基準に照らして総合的に判断することで、高水準の成功率を維持している。また、全国の出店エリアを「人口集中エリアとラーメン高消費エリア(直営店)」と「地方エリア(プロデュース店)」に区分する一方、プロデュース店を含めた出店判断を同社で一元的な意思決定を行っている。なお、プロデュース店の商圏内への同一業態の出店は制限しているが、サブマーケットが異なる業態であれば出店可能としている。

立地の特徴としては、強力な商品力を背景に、必ずしも一等地に固執せず収益を確保できる点が挙げられる。このため、駅近でも相対的に家賃の安い駅近の裏通りや、郊外の街道沿い、駅ナカ、商業施設内など、多様な立地への出店が可能である。また、多業態によるドミナント出店※により、地盤である首都圏においても依然として出店余地は大きい。加えて、西日本や北関東・東北など地方での出店も積極的に推進している。

※ 出店エリアでの優越性を確保することを目的に、そのエリアに集中出店することで認知度の向上・配送の効率化を図る出店方式で、エリアにおける収益の最大化を目的としている。

海外については、国内事業で得た収益・運用ノウハウを背景に、採用・教育、財務面を考慮しながら1店舗ずつ着実に実績を積み上げ、現在は確立された繁盛店のノウハウを様々な立地タイプへ横展開している段階にある。海外における繁盛店のモデル確立の進展を受け、キャッシュ・フローのさらなる拡大が見込まれる現中期経営計画期間中には、海外出店を加速する方針である。

(2) 人材育成
同社はQSCAの徹底を図るため、従業員教育を内製化し、社内研修体制及び課題解消事例を横展開する仕組みを確立した。これにより、全店舗において、活気ある店舗環境やスムーズなオペレーションなどの標準化されたサービス提供が可能となり、店舗ごとのばらつきを抑えた、高水準な店舗クオリティの提供を可能にしている。

加えて、評価制度や表彰制度、インセンティブ制度、キャリアアップなどモチベーション向上のための制度も整備している。また、待遇改善や教育システムの改良、店舗運営体制の見直しを通じて常に従業員満足度の向上を図ることで、採用力強化や離職率抑制につなげている。この結果、優秀な人材を適時適数確保することができ、急速な新規出店においてもサービスレベルの乖離を防ぎ、高品質な店舗運営を可能にしている。

(3) PB商品
一般的な個人経営のラーメン店では、店内で生ガラからタレやスープを抽出する調理形態が通例である。この手法は、人件費、光熱費や廃棄物処理費が高コスト化しやすく、多店舗展開時には味や品質の均一化が困難なため、スケールメリットの享受を妨げる要因となる。同社は、主要食材である麺・タレ・スープ・チャーシューを自社工場等でPB商品化することで、これらの課題を克服した。食材のPB化により、全店舗における品質の平準化を実現したほか、原価率の抑制や安定供給を可能にする高効率な運営体制を確立した。

また、仕入れを自社物流センターに集約し、店舗へ一括配送を行う購買・物流体制を強化したことで、物流コストの最適化、欠品リスクコントロール、配送品質の向上、店内作業の効率化、スケールメリットによる食材品質の向上などにつなげている。その結果、店舗側ではラーメンをセットアップする作業のみとなり、専門技能に依存しない調理工程の標準化、廃棄ロスの削減、光熱費や仕込み人件費の抑制、さらには厨房設備の簡素化による出店立地の柔軟性向上といった多角的な優位性を創出している。

(4) チェーンストアシステム
同社の経営手法は、代表取締役社長による合理的・科学的分析に基づいた「チェーンストアシステム」の構築に最大の特徴がある。製造・物流・商品開発・店舗運営・情報処理の各工程において継続的な改革を断行し、仕組みを最適化することで、持続的な成長基盤を確立している。

特に自社工場を建設している点に特徴がある。多店舗展開に耐えられる供給体制を自ら構築するとともに、PB商品や調理方法の標準化・単純化を進めている。これにより、製造能力の拡張と品質向上、安定供給、原価低減、配送効率の最適化を同時に実現している。チェーンストアシステムの活用により、商品面では、安定した品質の維持を図るとともに、ABC分析※に基づくメニューをブラッシュアップすることで品質の安定と提供速度の向上を進めている。

※ 売上や販売個数など指標の重要度順にメニューを並べて分析することで、メニューの改廃などに生かす販売管理手法。

オペレーション面では、店内調理の簡略化や動線設計の改善により、従業員の習熟度や店舗立地に左右されないサービス品質のばらつきを解消している。各店舗のパフォーマンスを最大化するため、フォーラム等を通じて優れた運営ノウハウを全社で共有し、組織全体のボトムアップを図っている。

情報処理面では、AIを活用した「DX推進」によって、製造や物流・商品・オペレーションの進化をサポートしている。2025年10月末現在、製麺工場5拠点、チャーシュー工場1拠点、スープ工場2拠点の国内8工場体制としており、直営店の出店加速及びプロデュース店からの需要増に対応するため、今後も1年~1.5年程度の間隔で工場を新設する見込みである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)


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