芙蓉リース Research Memo(1):一過性損失を除けば、総じて堅調に推移

配信元:フィスコ
投稿:2026/01/14 11:01
*11:01JST 芙蓉リース Research Memo(1):一過性損失を除けば、総じて堅調に推移 ■要約

芙蓉総合リース<8424>は、1969年に(株)富士銀行(現 (株)みずほ銀行)をはじめとする芙蓉グループ6社にて設立された総合リース会社である。「不動産」や「エネルギー環境」などに強みがあり、年間の契約実行高は1兆8,440億円(2025年3月期実績)、営業資産残高は3兆851億円に上る(2025年9月末現在)。海外再エネ関連の損失計上により、足元業績は一旦後退したものの、一過性損失を除けば、成長ドライバーに位置付けた事業分野の営業資産が着実に増加していることに加え、M&Aやパートナー各社との協業を通じた事業領域の拡大などにより、業績は順調に拡大してきた。2023年3月期から中期経営計画「Fuyo Shared Value 2026」(5ヶ年)をスタートし、「社会課題の解決」と「経済価値」の同時実現による持続的な成長を目指している。

1. 2026年3月期中間期の業績概要
2026年3月期第2四半期(以下、中間期)の業績は、営業利益が前年同期比89.0%減の36億円、経常利益が同82.7%減の59億円、親会社株主に帰属する中間純利益が同79.7%減の46億円と、海外再エネ関連の損失計上により大きく下振れた。ただ、一過性損失を除くと、国内金利上昇に伴う資金原価増を含む、各種コストの増加分を差引利益の伸長で打ち返し、経常利益は前年同期並みの水準を確保した。特に、注力する「モビリティ/ロジスティクス」が順調に伸びたほか、「BPO/ICT」「ヘルスケア」「航空機」も総じて堅調に推移した。また、活動面についても、引き続き専門性の高いパートナー各社(海外を含む)との協業やグループ内連携などにより、各方面で将来を見据えた取り組みが進展している。

2. 2026年3月期の業績予想
2026年3月期の業績について同社は、再エネ関連の損失計上等を踏まえ、期初予想を下方修正した。営業利益を前期比47.5%減の340億円、経常利益を同45.0%減の380億円、親会社株主に帰属する当期純利益を同62.5%減の170億円と見込んでいる。減額修正したのは、中間期決算に計上済みの取立不能等に伴う再エネ関連の損失(約286億円)に加え、米国での再エネ分野における事業環境悪化等のリスクを保守的に織り込んだことが理由である。この2つの要因を除けば、期初予想の前提に大きな見直しはない。国内金利の上昇による影響が想定されるものの、成長領域を中心に資産を積み上げる計画である。

3. 中期経営計画
2023年3月期よりスタートした中期経営計画「Fuyo Shared Value 2026」(5ヶ年)については、社会課題の解決と経済価値の同時実現により持続的な成長を実現する戦略がベースとなっている。経営目標についても財務、非財務の両方の項目を掲げている。今回、再エネ関連の損失計上により業績は一旦後退したものの、今後の方向性や最終年度の目標値に現時点で見直しはない。1)社会的な地殻変動を捉えた戦略的成長を目指すライジングトランスフォーメーション(以下、RT)分野(モビリティ/ロジスティクス、サーキュラーエコノミー)、2)市場トレンドを捉えた加速度的成長を目指すアクセラレーティングトランスフォーメーション(以下、AT)分野(エネルギー環境、BPO/ICT、ヘルスケア)、3)中核分野の安定的成長を目指すグロウイングパフォーマンス(以下、GP)分野(不動産、航空機)を成長ドライバーとしたうえで、マーケットの拡大・創出が見込まれるRT及びAT分野へ経営資源を集中投下する方針だ。GP分野については差別化による収益性の向上を図る戦略である。財務目標は、経常利益750億円、ROA2.5%、自己資本比率13~15%、ROE10%以上を目指す。非財務目標は、環境(脱炭素社会、循環型社会)、社会とひと、人材投資を中心に取り組むべき項目を設定している。

■Key Points
・海外再エネ関連の損失計上により足元業績は大きく下振れるも、一過性損失を除けば堅調に推移
・2026年3月期の業績予想を減額修正し、業績は一旦後退する見通し。ただし、配当については期初予想を据え置き、上場来の増配を継続
・2023年3月期より中期経営計画「Fuyo Shared Value 2026」をスタート。ひとの成長と対話を通じた「社会課題の解決」と「経済価値」の同時実現による持続的な成長を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

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配信元: フィスコ

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