ドル円、一時154円台に下落も後半に買い戻される=NY為替概況
ドル円、一時154円台に下落も後半に買い戻される=NY為替概況
きょうのNY為替市場、前半はドル安が加速し、ドル円は一時154円台まで下落した。この日発表の米新規失業保険申請件数が予想以上だったことでドル安が加速。前日のFOMCおよびパウエル議長の会見を受けたドル安の流れは続いている。ただ、155円を割り込むと押し目買いも強まるようだ。
2026年にかけて、日米の金融政策が想定以上に真逆の方向に進むとの見方から、ドル安の新たな波が到来する可能性が高いとの指摘が出ている。今年のドル円は強さを保ってきたが、日米の金利差縮小が進む中で、現在のドル円の買い戻しは行き過ぎとの声も増えている。FRBは利下げを継続の一方、日銀は追加利上げに向けて動くと見られ、歴史的な相関関係が再び作用すれば、ドル円の大幅な下落が起きてもおかしくないという。
市場では、来週の日銀決定会合での利上げ期待が急速に高まっている。また、短期金融市場では2026年10月までの追加利上げも既に織り込まれている状況。日本の第3四半期のGDPはマイナス成長となったが、落ち込みは一時的と見られ、日銀は目標を上回るインフレ基調を踏まえて、利上げを進めるとの見方が有力視されている。
一方、FRBは前日のFOMCで政策金利を3.50-3.75%へ引き下げ、来年の利下げ見通しは1回に据え置いた。ただ、市場では来年末までにあと2回の利下げを織り込んでいる。
ユーロドルは買いが強まり、1.17ドル台半ばまで買い戻され、100日線を上放れる展開が見られた。9月中旬に付けた年初来高値1.1920ドルを試しに行く展開になるか注目される。一方、ユーロ円は181円台に一旦下落したものの、182.75円付近に上昇。ユーロ発足以来の高値を更新。
一部からは、ユーロはFRBとECBの金融政策の格差で、さらなる上昇の可能性があるとの見方が出ている。今回の上昇は、前日のFRBの利下げおよび来年の追加利下げ期待を反映している一方、ECBは政策当局者が成長見通しについて楽観的な見方を示す中、来週の理事会での据え置きが確実視されている。市場はECBの利下げを織り込まなくなっているが、利上げを織り込むのも時期尚早と見ている状況。
ユーロドルは年末までに1.18ドル台まで上昇する可能性が指摘されているが、それには来週の米雇用統計の低調な結果、またはECBの成長見通しの上方修正がきっかけとなる可能性があるという。
ポンドドルは1.34ドル台を一時回復。本日の上げで100日線と200日線を上放れる展開が見られており、明日以降の展開が注目される。一方、ポンド円は上げを一服させており、一時207円台に下落する場面も見られた。
米大手証券のアナリストは、英経済指標が改善する可能性や、来年の英中銀がより利下げに慎重姿勢を取る可能性を踏まえ、英中銀のターミナルレート(最終到達点)の予想を従来の2.75%から3.00%へ引き上げた。
英インフレは2%目標に向けて低下していくと見られ、来週の利下げを皮切りに、今後も追加利下げが可能になるという。英中銀は来週と2月に利下げをすると見ているが、3月はスキップし、その後4月と6月に再び動くと予想している。市場は来週の利下げをほぼ確実視しており、2026年には1度の追加利下げしか完全には織り込んでいない。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
きょうのNY為替市場、前半はドル安が加速し、ドル円は一時154円台まで下落した。この日発表の米新規失業保険申請件数が予想以上だったことでドル安が加速。前日のFOMCおよびパウエル議長の会見を受けたドル安の流れは続いている。ただ、155円を割り込むと押し目買いも強まるようだ。
2026年にかけて、日米の金融政策が想定以上に真逆の方向に進むとの見方から、ドル安の新たな波が到来する可能性が高いとの指摘が出ている。今年のドル円は強さを保ってきたが、日米の金利差縮小が進む中で、現在のドル円の買い戻しは行き過ぎとの声も増えている。FRBは利下げを継続の一方、日銀は追加利上げに向けて動くと見られ、歴史的な相関関係が再び作用すれば、ドル円の大幅な下落が起きてもおかしくないという。
市場では、来週の日銀決定会合での利上げ期待が急速に高まっている。また、短期金融市場では2026年10月までの追加利上げも既に織り込まれている状況。日本の第3四半期のGDPはマイナス成長となったが、落ち込みは一時的と見られ、日銀は目標を上回るインフレ基調を踏まえて、利上げを進めるとの見方が有力視されている。
一方、FRBは前日のFOMCで政策金利を3.50-3.75%へ引き下げ、来年の利下げ見通しは1回に据え置いた。ただ、市場では来年末までにあと2回の利下げを織り込んでいる。
ユーロドルは買いが強まり、1.17ドル台半ばまで買い戻され、100日線を上放れる展開が見られた。9月中旬に付けた年初来高値1.1920ドルを試しに行く展開になるか注目される。一方、ユーロ円は181円台に一旦下落したものの、182.75円付近に上昇。ユーロ発足以来の高値を更新。
一部からは、ユーロはFRBとECBの金融政策の格差で、さらなる上昇の可能性があるとの見方が出ている。今回の上昇は、前日のFRBの利下げおよび来年の追加利下げ期待を反映している一方、ECBは政策当局者が成長見通しについて楽観的な見方を示す中、来週の理事会での据え置きが確実視されている。市場はECBの利下げを織り込まなくなっているが、利上げを織り込むのも時期尚早と見ている状況。
ユーロドルは年末までに1.18ドル台まで上昇する可能性が指摘されているが、それには来週の米雇用統計の低調な結果、またはECBの成長見通しの上方修正がきっかけとなる可能性があるという。
ポンドドルは1.34ドル台を一時回復。本日の上げで100日線と200日線を上放れる展開が見られており、明日以降の展開が注目される。一方、ポンド円は上げを一服させており、一時207円台に下落する場面も見られた。
米大手証券のアナリストは、英経済指標が改善する可能性や、来年の英中銀がより利下げに慎重姿勢を取る可能性を踏まえ、英中銀のターミナルレート(最終到達点)の予想を従来の2.75%から3.00%へ引き上げた。
英インフレは2%目標に向けて低下していくと見られ、来週の利下げを皮切りに、今後も追加利下げが可能になるという。英中銀は来週と2月に利下げをすると見ているが、3月はスキップし、その後4月と6月に再び動くと予想している。市場は来週の利下げをほぼ確実視しており、2026年には1度の追加利下げしか完全には織り込んでいない。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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