8日の東京株式市場は強弱観対立の中も根強い買いが続き、日経平均株価は反発する公算が大きい。前週末に先物主導で1%を超える下げをみせたが、その反動で買い戻しが全体を押し下げる展開が想定される。ただ、上値では戻り売り圧力も予想され上げ幅は限定的となりそうだ。前週末の欧州株市場では、ドイツの主要株価指数であるDAXは続伸し75日移動平均線を上回るなど戻り足に弾みがついている。この日発表された製造業の新規受注指数が市場予想を上回ったことで、ドイツ経済の減速懸念が後退し市場センチメントが強気に傾いた。しかし、フランスのCAC40は小幅ながら3日ぶりに反落するなど全体的には高安まちまちで、欧州全体の株価動向を表すストックス・ヨーロッパ600指数は前の日とほぼ変わらずの水準で引けた。米国株市場ではNYダウが反発、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は4日続伸となった。今週9~10日の日程で行われるFOMCでFRBが利下げに動くとの観測が引き続き全体相場を支えている。発表が遅れていた9月のPCEデフレーターが開示されたが、総合指数、コア指数ともに伸び率は市場予想と一致、インフレが沈静化した状態にあることを示唆した。また、ミシガン大学消費者態度指数は事前コンセンサスを上回り改善傾向を示したが、1年先の予想インフレ率は前月と比べ低下しており、利下げ期待に水を差す状況とはなっていない。もっとも、米株市場では利下げ後のFRBの金融政策にも関心が向いている。更なる利下げには慎重との見方もあり、ダウの上値は重かった。東京市場では米株高を受けて、きょうは買い安心感が広がり押し目買いが優勢となりそうだ。ただ、国内では来週末に結果が発表される日銀の金融政策決定会合で利上げに動くとの思惑が重荷となりやすい。ここ急速に水準を切り上げる長期債利回りの動向を横にらみに、日経平均は5万円台後半で強含みもみ合いの展開が見込まれる。
5日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比104ドル05セント高の4万7954ドル99セントと反発。ナスダック総合株価指数は同72.99ポイント高の2万3578.12だった。
日程面では、きょうは10月の毎月勤労統計、7~9月期実質GDP確報値、11月の対内・対外証券売買契約、10月の国際収支速報値、11月の景気ウォッチャー調査など。海外では11月の中国貿易統計、米3年物国債入札など。なお、この日はフィリピン市場が休場となる。
出所:MINKABU PRESS
5日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比104ドル05セント高の4万7954ドル99セントと反発。ナスダック総合株価指数は同72.99ポイント高の2万3578.12だった。
日程面では、きょうは10月の毎月勤労統計、7~9月期実質GDP確報値、11月の対内・対外証券売買契約、10月の国際収支速報値、11月の景気ウォッチャー調査など。海外では11月の中国貿易統計、米3年物国債入札など。なお、この日はフィリピン市場が休場となる。
出所:MINKABU PRESS
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