米7月PPI結果を受け「下影陽線」のローソク足形状示現!
【注目ポイント】「147.850円」を上抜けブレークするか否か
【シナリオ①】同レート超えなら、「149.270円」付近までの上昇となりそう
【シナリオ②】同レートでの上値抑制なら、「145.870円」付近までの下落も
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「145.870~149.270円」
【“夏枯れ相場”なら・・・】「146.680~148.770円」
日本時間14日午後9時30分に発表された米国の7月PPI(卸売物価指数)が3年ぶりの大幅上昇となったこともあり、市場では「トランプ関税に伴うインフレ懸念の惹起(じゃっき)」→「米金融政策のタカ寄りシフト」への思惑となり、米ドルが主要通貨に対して強含む動きに。同日の米ドル/円のローソク足形状は下ヒゲの長い陽線である「下影(したかげ)陽線」となり、下値しっかりの相場付きとなっています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態であること、3) ローソク足が青色雲(=サポート帯、先行スパン)の中で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)でADX・+DI・-DIが収斂する状態(上図赤色点線丸印)となっていることから、現在の米ドル/円・日足チャートは上下圧力が拮抗するレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
そんな中、目先の注目ポイントは・・・約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAおよび青色雲の上辺である先行1スパンをメドとする「147.850円」(上図黄色矢印および黒色線)を上抜けブレークするか否か。
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先、「147.850円」を終値ベースで上抜けブレークした場合は、「基準線超え」→「もう一段の上値追い」となりそうです。当該ケースでは、「BB(ボリンジャーバンド)・+1σライン(≒148.770円)超え」や「SARの買いサインへの転換」、また「+DI>-DIへの変化」なども伴いながら、200日MAをメドとする「149.270円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇となりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「147.850円」超え未達(=上値抑制)となった場合は、「上値抵抗圧力の強まり」→「下値切り下げ」となりそうです。当該ケースでは、「(青色雲の下辺である)先行2スパン(≒146.680円)割れ」や「SARの売りサイン継続」、また「-DI>+DIへの変化」なども伴いながら、BB・-2σラインをメドとする「145.870円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落となりそうです。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下の米ドル/円はレンジワーク主体の相場付きが継続するとの想定の下、当面※は「145.870~149.270円」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
とは言え、足もとのマーケットでは市場参加者のサマーバケーション(日本ではお盆休み)などもあり、閑散商いが主因となる、いわゆる“夏枯れ相場”となる可能性も。その場合は、ここもとの値動きを踏襲する形で、下値については青色雲の下辺である先行2スパンを、上値についてはBB・+1σラインをそれぞれメドとする「146.680~148.770円」の狭いレンジ内での往って来いの相場付きとなる可能性も視野に入れるべきでしょう。
他方、流動性が低下するこの時期の週末・週初のマーケットにおいては、突発的なニュースや相場材料(ex.米露首脳会談など)によってはチョッピーな相場展開となる可能性には十分留意すべきでしょう。
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