「0.97」を意識する相場付き
【注目ポイント】「0.97000Sクローナ」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「0.98000Sクローナ」付近までの上昇
【シナリオ②】同レート割れなら、「0.96000Sクローナ」付近までの下落も視野に
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「0.96000~0.98000Sクローナ」
先月15日に直近高値となる「0.98516Sクローナ」を付けた後、徐々に下値を切り下げる展開となっているノルウェークローネ/スウェーデンクローナ(NOK/SEK、以下ノックセック)。足もとでは、昨日(6日)発表されたスウェーデンの1月CPI(消費者物価指数)が事前予想値よりも高い結果であったことから、「スウェーデンクローナ買い」→「ノックセックの弱含み」となっています。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)がやや右肩下がりであること、2) 遅行スパンがローソク足を下抜ける“逆転”が示現しつつある(上図黄色丸印)こと、3) ローソク足の上方に赤色雲(=抵抗帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で-DI>+DIとなり、ADXが横這いでの推移になっている(上図青色点線丸印)ことから、現在のノックセック・日足チャートは緩やかな下降トレンドを示すチャート形状であると判断します。
その他では、ⅰ) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・-1σラインと同・-2σラインの間で推移する“下降バンドウォーク”になりつつあること、そしてⅱ) BB・±2σラインが拡張する“エクスパンション”になりつつあることを合わせると、今後トリガー次第ではノックセックの下降モメンタムがさらに強まる可能性も。
そんな中、足もとでの注目ポイントは・・・心理的節目である「0.97000Sクローナ」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。(※本稿執筆[7日午前8時]時点では、一時的に同レート割れとなっています。)
筆者が想定する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
この先、「0.97000Sクローナ」で下値サポートされた場合は、「下値固め」→「反発/上昇フロー」となる可能性も。当該ケースでは、「下降バンドウォーク崩れ」や「SARの買いサインへの転換」、また「-DI>+DIの乖離縮小」なども伴いながら、200日MAおよび赤色雲の上辺である先行2スパンをメドとする「0.98000Sクローナ」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇を想定すべきでしょう。ただし、現状では赤色雲が厚い形状(=強い上値抵抗帯)となっていることから、上値余地は限定的となりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「0.97000Sクローナ」を終値ベースで割り込んだ場合は、「心理的な節目割れ」→「もう一段の下値追い」へのトリガーとなりそうです。当該ケースでは、「下降バンドウォークの継続」や「遅行スパンのさらなる下放れ」、また「-DI>+DIの乖離拡大」なども伴いながら、昨年12月20日に付けた直近安値水準である「0.96000Sクローナ」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落を視野に入れるべきでしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下のノックセックはもう一段の下値追いを模索する相場付きとなる中、当面※は「0.96000~0.98000Sクローナ」を“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。) よって、当該レンジをベースとするトラリピを設定するのも一案でしょう。
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