個人投資家が犯す過ちの中には、ちょっとした勘違い（錯覚）から生じることが沢山ある様な気がします。
その一つが含み益と含み損に対する考え方です。

一般的な傾向として、含み益があると利益が確定した訳でもないのに儲かった気分になりますが
含み損を抱えた場合は、損切りしてしまうまで損をしたという実感が湧き難いものです。
ところがこれはとんでもない勘違いで、利確や損切りをせずに放って置くと

含み益は何時の間にか消滅し、含み損は益々増えることになり兼ねません。

なぜなら値上がりした株は利益確定売りが出て下げるのが普通でも
値下がりした株は人気が薄れた可能性があり、こうなるとなかなか下落が止まらないからです。

この様な勘違いが起こる原因は、株の売買がマウスをクリックするだけで完結してしまうからで
実際にお金を扱わない為に金銭感覚が麻痺し

投資が資産運用であるという大前提を忘れてしまうからだと思います。

そこで利益確定や損切りに鈍感だと思う人は、生活に密着した現実的な考えをすると良いでしょう。
例えばある銘柄を一株1000円で1000株買ったとします。

買った後で下がり始め1時間後970円になっても
実際目の前で現金をやりとりする訳ではないので含み損が実損だという実感が湧きません。
しかし実際には僅か60分で3万円お金が無くなった訳ですから、1年分のNET使用料を払ったのも同然です。
或いは電気製品なら小型液晶テレビ・ハイビジョンレコーダー・サイクロンクリーナー・スチームオーブンレンジ
空気清浄機・ビデオカメラなどが買えていたと考えれば改めてロスカットの重要性が解かります。

＜point＞
①売買とはいっても実際にお金をやりとりする訳ではないので金銭感覚が麻痺し易い
②マウスをクリックするだけで売買が完結するのでゲーム感覚に陥り易い

大事なことを忘れていないか、たまには自己チェックが必要ですね。