徳は、事をなす基礎となる  5

利を好む者は、道義の外に逸出し、その害顕われて浅し。

名を好む者は、道義のナカに竄入し、その害隠れて深し。


(利益を追う者は、道義などにかまわずやっているから誰にもそれとわかるので、

それほどの悪害はない。

名声を得ようとする者は、道義の中に隠れてやっているので人目につかない。

それだけに悪害は大きい)


「大姦は忠に似たり、大詐は信に似たり」と『十八史略』にある。すなわち、

大悪党は忠臣のように見えるし、大うそつきは信に厚い人間に見えるものである。


引用  菜根譚を読む 著者 井原隆一
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