TOPIX +14 @1,869
日経平均 +248円 @26,422円
英イングランド銀行が突然、英国債の一時的な買い入れ(10月14日まで残存期間20年の長期国債を必要な分だけ金額無制限で購入する)と、10月上旬に予定していた保有国債の売却開始を10月末に延期すると発表したため、英長期金利は下落した。
もともと、英トラス新首相の大幅減税案、天然ガス価格急騰による家計の負担軽減のため今冬の暖房費を国が補助する案などが打ち出されたため、英国の財政不安が急速に高まっていた。これらのことを背景に英国債売りが急増していた。そこへ完全に虚を突かれるように、イングランド銀行が英国債を大量に買い始めた。それには理由があった。英国の年金基金が「短期金利支払い・固定金利受け取り」という金利スワップ取引も含むLDI(Liablity Driven Investment)という運用手法で1.5兆ポンド(2020年末時点)も運用している。この手法は英国における確定給付年金の主流の運用手法ではある。しかし、この金利スワップ「短期金利支払い・固定金利受け取り」では金利が上昇するとスワップの評価損が膨らむ。すると年金の取引相手である金融機関からは担保不足として追証を求められる。追証捻出のためにやむを得ず保有英国債を売る。するとさらに英長期金利が上昇してさらに追証を求められるという悪循環に陥った。水面下で、このように英年金基金が危機的な状況に陥ったため、それを救済する目的でイングランド銀行が動いた。理由は何であれ、QTのはずが突然、時限付ではあるが全く正反対のQEを実施した。売り方はマージン・コール(追証)を求められ、損切りの嵐となりマーケットが狼狽したのも無理はない。
その動きは米国にも波及し、4.0%を一時的に超えていた米長期金利が3.7%台へたった1日で20ベーシス・ポイント(0.20%)も急低下した。債券の利回りが1日で20ベーシス・ポイントも動くということは滅多にない異常事態である。これを好感して米主要株価3指数は揃って上昇したため、本日の日本株全般も上げた。日経平均の上げ幅は一時280円を超えた。ただ、日経平均は直前の4日営業日で1,100円超下落して25日移動平均線乖離率がマイナス5.7%まで拡大していたため、自律反発狙いの買いがもともと入りやすかった。配当権利落ち分で223円程度株価を押し下げているので、このマイナス分を除けば実質的には471円の上昇だった。ただ、この反発が長く続くとは今のところ期待薄である。
日経平均の日足チャートを見ると、昨日の長い下ひげを引いた長陰線の翌日に、その実体部分に収まる陽線で終えた。つまり、安値圏での「孕み線」となった。もし、数日以内に「孕みの上抜け」となれば、当面の底値を確認したことになる。しかし、上抜けできずにもたもたしているうちに、また大きな悪材料が飛び出してきてさらに下へ放れることも想定しておく必要はある。
さて、配当権利落ちの影響もありますが、商船三井はやはり急落して来ましたね!皆さん、ちゃんと儲けましたか?
K株は、つなぎ売り玉を手仕舞い、同時に1枚買い増しました。
その結果、現在のポジションは「0-2」です。構えは「円月殺法音無しの構え」です。
33業種中28業種が上げた。上昇率トップ5は、医薬品(1位)、繊維製品(2位)、陸運(3位)、鉱業(4位)、サービス(5位)となった。