「三空踏み上げ」となったが・・・

優利加さん
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先週金曜日の米国株式相場は大幅続伸した(DJIA +377.19 @32,151.77, NASDAQ +250.18 @12,112.31, S&P500 +61.18 @4,067.36)。ドル円為替レートは143円台前半での動きだった。本日の日本株全般は上げた。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,259に対して、下落銘柄数は488となった。騰落レシオは101.37%。東証プライムの売買代金は2兆1699億円。

TOPIX +15 @1,980
日経平均 +327円 @28,542円

米長期金利の上昇一服を好感して米国株が続伸した。半導体銘柄で構成数するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)も上昇した。これを受けて、本日の日本株全般もソフトバンクGやファーストリテイリングをはじめとする値がさ成長株を中心に買いが優勢となった。また、政府が10月までを目途に、これまで新型コロナウィルスの水際防衛策として実施して来た1日当たりの入国者数の上限を撤廃する調整に入ったと報道された。これを受けて、訪日外国人観光客数の回復を期待して、空運、鉄道、百貨店に買いが集まり上昇した。その結果、日経平均の上昇幅は一時400円に迫った。ただ、足元の上げが急ピッチなため、上値では利益確定売りや戻り待ちの売りが増えて伸び悩んだ。東証プライムの年初来高値を付けた銘柄数が前営業日から32銘柄増加して148銘柄となっった。これは6月8日以来3カ月ぶりの多さである。ただ、円安による増収増益効果が高い銘柄い製造業、訪日客の増加で恩恵を受けそうなインバウンド銘柄など業種に偏りがあり全面的な上げとはなっていない。業種別日経平均の36業種別で見ると9月以降に年初来高値を付けたのはまだ6業種だけであり、買われている業種に偏りがあることを示している。

おまけとして「株式相場暴落7年周期」というジンクス(jinx)にも触れておく。株式相場には約7年ごとに大暴落がやってくるというジンクスに当てはめると今年はその7年目に当たる。2001年前後に起こったITバルブ崩壊、2008年のリーマンショックと金融危機による世界的株価の大暴落、2015年のチャイナショック、そして今年がその7年後に当たる。

日経平均の日足チャートを見ると、9月7日に半値押しで下げがとまると反発を開始して、3日連続で窓を空けて急上昇して「三空踏み上げ」となった。上値抵抗線として意識されていた6月9日の戻り高値@28,389円を一気に上抜けた。ただ、短期的に「三空踏み上げ」で上昇エネルギーをかなり使ったため、ここからの上昇はペースが落ちる可能性が高いと見ている。

33業種中26業種が上げた。上昇率トップ5は、陸運(1位)、空運(2位)、精密機器(3位)、小売り(4位)、不動産(5位)となった。

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