TOPIX +42 @1,958
日経平均 +635円 @28,065円
欧米の金融引き締め政策により世界景気の減速懸念が高まっている。さらに中国では四川省成都などの主要都市でまたロックダウンを実施したため、中国の景気も減速するのは必至とみられる。原油先物相場(WTI)が1バレル=81ドル台まで下げた。米国でインフレ懸念が和らぐとの思惑により米長期金利が低下し、米株式相場は反発した。この流れを受けて、本日の東京株式市場でもほとんどの銘柄が上昇した。
日経平均の日足チャートを見ると、昨日、半値押しの目途である27,371円をザラバで一時的に割り込んだが、本日は大陽線で大きく反発して下向きの10日移動平均線の上に浮上した。これにより一旦下げ止まったと仮判断できる。9月7日のザラバ安値@27,268円を割り込むことなく推移するかどうかに注目している。
英国ポンドは対ドルで1ポンド=1.140ドルと、1985年以来37年ぶりの安値を付けた。ポンド安によりエネルギーなどをはじめとして輸入物価は急上昇しており、インフレ率は年率10%まで上昇している。他方、日本円は24年ぶりの安値である。どちらのインパクトの方が大きいかは自明だろう。円高を食い止めるために日銀に利上げを迫る識者もいる。英国は利上げで先行している。にも拘わらずポンド安が止まらない。この事実が意味することは、金利を上げるだけで通貨安を止めることができるほど外国為替相場は単純ではないということである。中長期的なトレンドは貿易収支・経常収支の動向である。
33業種中、鉱業を除く32業種が上げた。上昇率トップ5は、せいみ(1位)、空運(2位)、医薬品(3位)、電気機器(4位)、化学(5位)となった。