ジャクソンホール会議を目前に控えて値動きが荒い

優利加さん
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昨日の米国株式相場は大幅下落した(DJIA -643.13 @33,063.11, NASDAQ -323.64 @12,381.57, S&P500 -90.49 @4,137.99)。ドル円為替レートは137円台前半での動きだった。本日の日本株全般は大幅下落となった。東証プライムでは、上昇銘柄数が388に対して、下落銘柄数は1,396となった。騰落レシオは117.45%。東証プライムの売買代金は2兆3244億円。

TOPIX -21 @1,971
日経平均 -342円 @28,453円

過度な利上げに対する警戒は暫く下火になっていた。しかし、8月26日のジャクソンホール会議においてパウエルFRB議長が行う講演を目前に控えて、米連邦準備制度理事会(FRB)による積極的な利利上げがまだ続くとの見方が再浮上してきた。米長期金利は3%台へ上昇して来た。そのため、米国株式相場は大きく下げた。欧州でも天然ガスの価格が急騰しておりインフレ進行が止まらない一方、欧州中央銀行(ECB)は金融引き締めを継続するとの見方が主流である。欧米における高金利政策が世界の経済活動を下押しするため、その悪影響を見越して本日の日本株全般も売られたが、売り一色とはならなかった。確かに米長期金利の上昇は成長株の売りを誘い、景気敏感株も売られ、日経平均の下げ幅は一時400円近くまで拡大した。他方、政府が入国や帰国の際に海外での新型コロナウィルス検査を条件付きで不要とし、水際対策の緩和を検討していると報道された。これを受けて、三越伊勢丹、ANA、JR東海などインバウンド関連銘柄の一角が買われた。これが日本株相場全体としての下げをやや緩和した。

日経平均の日足チャートを見ると、2日連続で窓を空けて下げた。昨日は陽線で下げたが、今日は陰線で下げ、上向きの10日移動平均線の下に沈み込んだ。米長期金利のさらなる上昇を警戒して成長株を中心に売り優勢となった。3月25日の戻り高値@28,338円、6月9日の戻り高値@28,389円が下値支持線として意識されるが、本日はその水準に迫るまで下げた。ジャクソンホール会議でのパルエルFRB議長の講演が終了するまでは値動きが荒くなりそうである。

33業種中25業種が下げた。下落率トップ5は、電気機器(1位)、輸送用機器(2位)、ゴム製品(3位)、金属製品(4位)、機械(5位)となった。

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