TOPIX -12 @1,896
日経平均 -79円 @27,093円
ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁の発言を受けて米金融政策の引き締めが加速するとの見方が強ままり、一服していた米長期金利が再び上昇した。これを嫌気して、ハイテク成長株が多いナスダック総合株式指数やフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が大幅安となった。本日の東京株式市場でも半導体関連などの成長株が目立って売られた。日経平均の下げ幅は一時380円を超える場面があった。ただ、好決算を発表したファーストリテイリングが大幅上昇し、1銘柄で日経平均を185円押し上げて、株価指数の下げをかなり緩和した。ファーストリテイリングの大幅高が無ければ日経平均は260円安くらいにはなっていただろう。また、1ドル=126円台まで進んだ円安・ドル高によりトヨタ自動車など輸出関連銘柄が買われた。
日経平均の日足チャートを見ると、下げて始まったが上下にひげを引いた陽線で終えた。「上放れ並び赤」に準ずる線であり、上に行こうとする兆候である。終値では上向きの25日移動平均線にちょうど接するくらいとなった。現在の株式相場の短期的な動きは米長期金利の動向と対ロシア経済制裁による世界経済への悪影響の2つの要因により決まる。短期的には方向性が無いように見えるが、中長期的には必ず方向性が明確になってくる。米長期金利は上がるとしても永遠に上がるわけではなく、必ずどこかで打ち止めとなる。また、ウクライナ戦争もいつまでも続くことは不可能であり、これも必ずどこかで「手打ち」となり終わる。
33業種中23業種が下げた。下落率トップ5は、精密機器(1位)、電気機器(2位)、空運(3位)、金属製品(4位)、化学(5位)となった。